絵になる街 ~物語を探して~

町の中を切り取って物語の一コマのように感じる風景がたくさんあります。町中をふらっと歩いてそれぞれが感じるストーリーと一緒に楽しみましょう。ここでは、私が実際に町を歩き感じたストーリーを紹介します。

古びた「参道」の看板と門

いかにも異界に続く入り口のような雰囲気を持つ空間にある門。不気味さをもち、自然と足を踏み入れたくなる門という存在。そして、門という入り口と違う方向を向く看板、先を示すその看板は古びていて、本来の役目を果たしているのだろうか。古びた看板が示す「参道」の先とは。

階段を上がると見えてくる門、そこは運命の分かれ道なのか?
分かれ道と気付かず目の前の門に進むもの、古びた看板に目を向け足を一時止めるもの。様々な選択がここで行われるが、門をくぐるか参道に向かうかという選択は、物語をどのような変化をもたらすのか。はたまた、ここで引き返し物語は開幕を迎えないのか。

看板が示す先は木々に覆われた暗い道。その先に何があるか…

自然と懐かしさを感じさせる光景 狭い通路から

森の手前にそびえる民家が、田舎の空気を私たちに与える。今にも民家と民家の間の通路から元気な子供が飛び出てきそうな感じや、おばあちゃんが呼んでいそうな気配がする。私の頭の中にはなぜかこの光景が、懐かしさを感じさせる。言葉にはできないが、どこかで見たことがある光景なのか、それともこの場所の空気にのまれてそのように感じさせるのか。

とばる編集部員

伊勢市在住の大学生。旅行と写真撮影(風景・鉄道)が趣味。日本各地に赴き地域の食べ物を食べ、電車に揺られる生活をしています。