石鏡町の壁画をリノベーションしてみた!
暮らし
こんにちは!鳥羽市に移住して2年目の、地域おこし協力隊の佐藤です。鳥羽市石鏡町の海女のまち暮らし担当として、地域のアピール活動を行うかたわら、海女を目指して日々を過ごしています。
わたしの住む石鏡町は、人口400人程度の小さな漁村で、海女さんと漁師さんの活気のある声が聞こえて来るまちです。
ご近所から新鮮なお魚をいただいたり、海女さんがんばれよ!と声をかけていただいたり、地域の人のあたたかさに日々感謝が絶えません。
そんな石鏡町のみなさんに、何か少しでも喜んでもらえることが出来ないかと考えていたのですが、住民の方の世間話から「あの20年前に作られた壁画に色つけたら綺麗だと思うんだよねえ」といった一言を聞きました。
住民の皆さんが毎日使う道路の傍に縦約3m、横約10mの大きなレリーフ状の壁画があるのですが、長年の汚れでせっかくの模様がうもれて、誰も気に留めていませんでした。
そこで、美術大学時代の経験を生かして、発案者の寺本清孝さんと一緒に壁画のリノベーションを始めることになりました。
石鏡町では、お正月に弓引きの神事という行事を行います。その年に選ばれた6人が弓矢を引き、派手な着物を着た女形の役が「五穀豊穣!大漁益々!(だいりょうますます)」と唱え、今年一年の豊作と大漁を祈願します。港には色とりどりの大漁旗を掲げた漁船が並び、青い空と青い海をバックにはためく極彩色がとても美しいです。
この独特の派手な色合いを活かして、海原にはためく大漁旗のような壁画を目指すことに。
作業の間は、住民の皆さんが声をかけてくださって、完成を楽しみにしてくださいました。中には、畑でとれた野菜やとってきたばかりのサザエなんかを差し入れてくださって、とても嬉しかったです!
それから、子供たちや、食堂のお母さんや、隣の家のお父さん、たくさんの地元の方にお手伝いしていただきました。海女さんたちにも、大漁を願ってアワビに色を入れてもらいました。
海女さんたちは海でもちゃきちゃきと仕事がとても早いのですが、とても手際良く作業してくれました。大漁と安全を祈願して、海のお守りのセーマンドーマンも描き入れました。
漁師の乗った漁船が海原を進み、周りには石鏡でとれる伊勢海老やアワビ、海女さんたちも楽しそうに潜っています。
こんな絵だったんやね!良い色や!とみなさんにも喜んでいただけて嬉しい限りです。
石鏡町に訪れた際には、町民のみなさんの活気を色に寄せて感じ取ってもらえたら嬉しいです。ぜひこの壁画の前で記念撮影していってくださいね。
この活動は「いじかカラープロジェクト」としてこれからも、石鏡のまちの豊かさを色に込めて表していきたいと思っています。海女さんと漁師の元気なまちをこれからもお伝えして行きたいです。
注釈
赤…海女さんのイカツさ!
青…石鏡の海の色
白…輝く太陽!
緑…豊かな自然
黄…大漁の喜び!
桃…人のやさしさ