鳥羽ぐらしの魅力再発見!きらり輝く鳥羽人をご紹介 part①

こんにちは。移住コーディネーターの真千代です。

「キラリと笑顔が輝くまち鳥羽」で、様々な活動や事業をされている方々をご紹介していきます。

第一弾としてご紹介するのは、ホテルや旅館がひしめくリゾート地でありながら漁村集落の文化も残す安楽島町で海女さんとして活躍しながら「あらしま朝市」を2010年ごろから開催してきた出間リカさんです。今回は「あらしま朝市」とあらしま新鮮組のトラック販売箇所をお訪ねしインタビューさせていただきました。

真千代:まずは、あらしま朝市の概要について教えてください。

リカさん:あらしま朝市は、鳥羽市安楽島町で海女を中心に毎月第2・4日曜日の8~10時まで安楽島漁協前で開催している朝市で、地元の海女や漁師が獲った新鮮な海産物を中心に、野菜や総菜などを販売しています。私は、海産物の加工品や総菜を作って販売しています。海女のシーズンの時は、自分が獲ってきたサザエやアワビも売ったりしています。

あらしま朝市の様子

真千代:私は鳥羽へ移住する前に海外からSNSなどであらしま朝市のことを知ったのですが、いつから開催しているのですか。

リカさん:当時(2010年頃)、ちょっと傷がついたのは安楽島の漁協では取り扱いがなくて、自分達で食べるか近所に貰ってもらうしか方法がなかったんです。「自分達で採ったものや加工品とかを販売したい」という思いから始まったんです。同じ思いを持つ鈴木水産のみゆきさん(海女)、とせや水産の浜口さんと話し合い、市役所の農水商工課や保健所に相談して、販売の許可を取ったりしました。その当時すでに今浦朝市が始まっていたので、参考にしながら町の方々の厳しい注文や質問に答え、試行錯誤で直接販売をやってきました。SNSも今ほど発展していない時代、自分達でチラシを作って手分けして配りながら宣伝しました。初めのころのお客さんは今の半分以下しかいませんでした。回数を重ねることで口コミが広がり、またSNSでの発信もするようになり、今では遠方からのお客さんなどもあり多くのお客さんに来ていただけるようになりました。安楽島以外でも、松阪ベルタウンからお呼びがかかり出店していました。ずっと楽しみにしてくださっている方々がいて、継続して出店しています。

あらしま新鮮組トラック販売の様子

真千代:リカさんのお惣菜や加工品は、味付けが伊勢志摩特有の甘辛のしっかりとした味ではなく、上品な薄味で素材が活かされていて大人気で、すぐ売り切れているのをよく見ますが、どこかで修行されたんですか。

リカさん:特に修行したわけではなく自己流です。母が以前安楽島にあった旅館で働いていてそこによく遊びにいったりお手伝いをしたりしているとき、料理人さんから教えてもらったり、主人が京都出身で味に口うるさい人なので勉強してきました。

真千代:あらしま朝市の人気の理由として現役の海女さんが開催しているという魅力があるからだと思います。海女というのは「海の守護神」と思っていますが、リカさんは海女を続けていくことも含め、ここ数年の海の状況について何か思われることはありますか。

リカさん:「温暖化」や「磯枯れ」という現象はもう地球規模で起きている問題なので、個人レベルで何とかできるものではないのでしょうが、潜った時の海の様子、どこそこの海藻が減っているとか、アワビが見つけられない、あるいは海藻が戻ってきているとか、気になったことを漁協に報告しています。また県や漁協と協同でアワビの稚貝の放流を手伝ったりしました。小さなことだけど自分達でできることからやれることはやっていこうと思います。

 

真千代:私自身が移住者で鳥羽の海に惹かれて海外からやってきたのですが、今鳥羽市に興味を持っている人たち、あるいは移住してきたばかりの人たちに「生粋の鳥羽っ子」としてなにかメッセージをお願いします。

リカさん:鳥羽は食べ物が新鮮で美味しく、自然環境も本当に美しくよいところですが、外から見ると地元の人たちはちょっと口が重いので取っつきにくく感じるかもしれません。根はオープンなので、気にせずどんどん関わりを求めて突っ込んできてくれればいいなと思います。そう、もう頭から突っ込んできてください。(笑)

 

プルックサラナン真千代

移住コーディネーター

各国での海外生活30年を超えて、令和4年4月にバンコクから帰国。 “海のある暮らし”で検索し鳥羽の魅力を知り鳥羽市へ移住。毎日、鳥羽の素晴らしい景色や食べ物に幸せを感じ過ごしています。そして太極拳の師範歴16年。